キノの旅 the Beautiful World 8
発売日 :
2004/10/25
もどるところなんてない。
「あー……」運転手が口を開いた。力のない声だった。「何さ? キノ」モトラドが聞いた。キノと呼ばれた運転手は、ポツリと「お腹すいたな」「だったら、止まって休む! 空腹で倒れられたら――」モトラドの訴えを「はいはい。何回も聞いたよ、エルメス」キノは流す。エルメスと呼ばれたモトラドは「分かっててやってるんだから」呆れ声で答えた。「そもそも、あの国が滅んでいたのがいけない」カーブを抜けながら、キノが言った。 ――お腹をすかせたキノとエルメスが辿り着いた場所は、盆地の中央を埋め尽くすように、数百人の難民が集まっていた……(『愛のある話』)他、黒星紅白が描くイラストノベルも含め全8話収録。
- レーベル: 電撃文庫
- 定価: 671円(本体610円+税)
- ISBN: 9784048666305
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みんなのレビュー
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ソラ2020/10/1016【再読】船の国は話としてもとても好きだし、一度染み付いてしまった習慣や考えはその先がもうないとしても変えられないのかという点で考えさせられるなと。
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yohiiiidayo2016/10/0116長めの1話、船の国が記憶に残っていました。たとえどのようなものだとしても故郷は捨てがたきもの。でもその行く末が厳しいものだと旅人に告げられたら、あなたはどうしますか?
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ゆうき2015/06/2716ネタバレありシズが死ぬかもな真相と、白髪の少女が何者かはっきりしてすっきりしました。「歴史のある国」師匠と少し背が低くてハンサムな若い男の関係が好き。好きなように暴れただけなのに、最後は英雄として語られる。男が案外好戦的で、経歴が気になりました。過去話はあるのか、期待。「ラジオな国」この前の話同様、なぜか読んだ記憶がある。やらされ感と、それに踊らされている人々。なんか好き。「船の国」8巻でやっと再開。キノは本当にシズの名前を忘れていたのか。シズのいい人ぶりが前面にでていた、良い話でした。
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ソラ2018/10/0615今回はティーの話とあとがきw
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海亀2017/04/0315ネタバレあり「だから前を向いて走ってよ」印象深いのは[船の国]“あまりに日常化した問題は社会問題として認識されない”この一文には、お!確かに、と声を出してしまった。些細な変化も積もり、気づいた時にはもう既に時遅し、なんてことのないよう気を付けたい
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