アヤンナの美しい鳥
発売日 :
2014/01/25
瓦解する帝国の辺境で、二人は数多の物語を紡ぐ――。
「アヤンナ。僕のなにもかもすべてが、君のものだ」神の呪い子として忌み嫌われ、誇り高くも孤独に生きる醜い魔女の娘と、美しい奴隷の王子。瓦解する帝国の辺境で、二人はあまたの物語を紡ぐ。感動のファンタジー!
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 759円(本体690円+税)
- ISBN: 9784048663335
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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(●▲●)とらうまん(*^◯^*)2014/03/1639【★★★★★】美しいもののために死ぬより、美しいものと共に生きたい。 「おまえのような醜い娘は市場で夫を買ってこなきゃなるまいよ」周りからも唯一の肉親である亡き祖母からも侮蔑と嘲笑を向けられ生きてきた、顔に大きな火傷を負った醜い魔女の娘アヤンナ。 そんな彼女と、市場で出会った足萎えの美しい奴隷の青年リリエンは、傾国の辺境で数々の苦境に翻弄されながらも豊かな物語を紡いでいく。
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びゃく2014/04/1724ネタバレあり図書館。雷神の呪い子と呼ばれる醜い傷跡が顔にあるアヤンナと、奴隷の美しい王子の物語。面白かった。後半になると手が止まらなくて、二人が幸福であればあるほどに結末はどうなるんだろうって不安で仕方がなかった。切なくて痛くて、でも清々しいラストだったと思います。でも泣きそう。
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波多野七月2015/06/1119「醜い」と言われ、誰からもかえりみられずに育った魔女の娘・アヤンナ。そんな少女が市場で出会った、美しい奴隷の王子。愛されずに、誰からも求められることもなく。呪いのように、否定され続けた一人の少女。そして、美しい奴隷との間に絆と愛情が芽生えていく。やがて、帝国の辺境の地であったその場所は戦禍に巻き込まれ。渦巻く陰謀と共に、世界の崩壊の音が軋んでいく。濃密な人間ドラマに、むせかえりそうになる。ラストの余韻が、どこか美しくて物哀しい。まるでお伽噺のように香り立つ、女性のためのファンタジー小説。
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まきこ.M2014/11/1017美しさとは、見目麗しい姿や形そのものではなく、その人に宿る魂の静謐さ、奥底にある正しさだったり、行動や所作のたった一つから感じるものなのかもしれません。羽根をもがれて飛べない青い鳥が、籠から飛び出して、出逢った白い鳥、それがリリエンとアヤンナの二人に重なり、二人が紡ぐ物語は、ハーモニーを奏でる透き通た歌声のようでその響きが余韻となって残ります。哀しいけれど愛しい、そして人から人に脈々と伝わる語り部の娘、そして美しい鳥の物語ー。
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瀧ながれ2014/02/0117つらい生活を過ごしてきたふたりなので、ふたりで幸福になる結末が読みたかったです。切ない…。
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