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角川ビーンズ文庫の新刊
みんなのレビュー
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ひめありす@灯れ松明の火2014/02/2862銀砂糖妖精最後の弟子、そして次の銀砂糖子爵候補としてのアンの最初のお仕事。一代とは言え、どうして職人が子爵を名乗れるのか。それが矜持なのだと思いました。全ての職人と、国と、砂糖菓子の未来をよりよくする為の、あらゆる責任を負う。それが後見人に歯向かう事になろうとも。ヒューかっこいいよヒュー。きっとこの姿を次代の候補達に見せる事も、銀砂糖子爵の仕事なのだろうと思いました。白い貴公子は、まだまだ魅力で敵いませんね~。でも、爽やかな恋敵宣言は素敵でした。でも今回はやっぱりおいちゃんチーム(ストー含む)の勝利ですね
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らじこ2014/12/1435今巻はキースの内面の変化を可愛く思い読み進めていたのだけど、なんと最高の見せ場は女性作家には珍しい巧みな頭脳戦だった。後半から始まる怒濤の展開、王手の掛け合いが見事だ。この物語のキャラ達は基本的に血が熱く、一つの事柄においてとてもシビアなくらいに信念が固く誠実すぎる。これまでの慣習に対し、憲法改正とも言える変化を新しい常識として浸透させるため、ここまで命を懸けて戦うとは。守りたいものも各々明確にわかっているだけに、痛々しいほどの想いの衝突を感じた。ヒューを筆頭に、全員が魅力的で尊敬に値する。素晴らしい。
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翔(かける)2018/02/0431第8巻。妖精を砂糖菓子職人として育てるため、妖精商人の長レジナルドと交渉することになったアン。「狼」とあだ名されていた彼ですが、性格は疑い深く残忍。狼に対するネガティブなイメージは西洋的だなと。でも、物語を追っていけば、残忍さの裏に、幼い頃から傷つき、「確固たるものしか信じない」という人生哲学が染み付いてしまった悲しい人物であることがわかります。死んだと思っていたラファルが再登場し、さらに生まれたての貴石の妖精・エリルも登場。ダウニング伯爵の去り際は潔くてかっこよかったなぁ…。なかなかできないですあれは。
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りんりん2012/05/0130ヒューとキャットの関係が分かって、二人の若い時代を見てみたくなりました。そして本編は、ストーとの緊迫した交渉、ダウニング伯爵との対峙があり、アンが踏ん張って頑張っていました。その努力が実ってよい方向に…となるかと思ったのに、ここにきてのラファエルの目覚めとエリルの存在は恐すぎます。折角シャルの初恋も一歩進みそうなときだったのに…。あとがきを信じてシャルの忍耐切れに期待しようと思います。
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藤月はな(灯れ松明の火)2013/03/0829王家の礎となった妖精王の死。人間の汚さを厭と言う程、知っていながらもそれを恥じるアンのために全ての人間を憎めないシャルは本当にアン一筋です。王家の安泰のために全てを奪われ、人から蔑まれても自分の力となるものしか信じなくなった妖精商人、レジナルドのギルドやシステムを巻き込んだ賭け、王家を思うがためのダウニング伯爵の越権行動、職人が自由に素敵な砂糖菓子を創れるように伯爵に反したヒュー。それぞれの願いや望みが真摯だからこそ皆、叶えることは難しい。生まれたばかりの金剛石の無垢さを心配するシャルがお兄さんみたいです
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