源氏物の怪語り
発売日 :
2012/01/25
紫式部と妖を巡る、平安の四季に彩られた四つの物語――
物語は物の怪に似ている。人は暗闇に妖を感じ、紙に記された物語に心を映す。妖も心も眼には見えにくく、しかし朧々としてそこに存在する。稀代の文人・紫式部と物の怪が織り成す、平安の四季に彩られた優しい物語。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 627円(本体570円+税)
- ISBN: 9784048863674
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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ずみ2012/01/2925さすが渡瀬草一郎、いい。彼の、堅実で味わい深い語りを久々に堪能できて、非常に満足。主人公の藤式部に作家としての自分を重ねているのかもしれない…と感じた。とても好感の持てる主人公だ。 それにしても、吉平に光ヨシ、出世したなあ。
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しゅてふぁん2016/03/2224源氏物語執筆中の藤式部(紫式部)の周囲で起こる怪異譚。伊勢大輔は好きな歌人なので出てきて嬉しかった。『望月の候』で中宮彰子と皇后定子が言葉を交わす場面が(現実ではないけど)いい。こんな関係だったらよかったのに、と思わずにはいられない。全体的な印象として物の怪の話は薄めだったけど、おもしろかった。
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さよちゃん2012/08/3124初作家さん。 源氏物語が好きで、『源氏…』に惹かれ、即買い。文章も読みやすく、でも『物の怪』と言うと、おどろおどろしい感じなのかな…?と思ってたけど、人の心…イコール心の闇を作り出す…『色不異空、空不異色 色即是色、空即是色』色は空に異ならず、空も色に異ならず。 色は即ち空であり、空は即ち色てある。 あると思えばある。 ないと思えばない。…信じるものは、心の内にあればいい。私は好きです。
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coco夏ko10角2014/09/0922物語がきちんとしてるしそれぞれ季節が感じられるお話で結構面白かった。 『夏夜の逢瀬』の真相いいなぁ~、和泉式部とあの人との出逢い(?)がこんな感じだったら…と思うと楽しい。 『望月の候』がとても良かった。彰子と定子の色んな時期の感情を想像すると切なくなる…。こんな風にお互いを想っていたら素敵。
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宵2017/09/2119ネタバレありストーリーよりなにより、陰陽ノ京の安倍吉平が出ていて嬉しかった!吉平の子どもの性格も、たかとしの性格が受け継がれてたら納得だわ、、、。とかいろいろ考えられた!
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