殺されて当然と少女は言った。

発売日 : 2025/11/25
あなたも手のひらの上。
美しい少女の放った一言に、人々は言葉を失った。
県会議員・真中理人が自宅で惨殺された事件から一週間後。被害者遺族である女子高生・真中理央は、父親の死を肯定した。そして、逃走中の犯人が「理人からいじめを受けていた」事実により生じた『過去に加害を行った人間を断罪するムーブメント』は、真中理央の理外の発言によって彼女への崇拝に変化し――
肉親の死すら肯定し、母親や周囲の人間から『特別』『異常』と称される美少女・真中理央。彼女の真の目的とは? そして、証拠と目撃者の揃った殺人犯がなぜ捕まらないのか? 真中理央に人生を狂わされた6人の視点から、彼女の本当の姿を象るサスペンスノベル。
  • レーベル: MF文庫J
  • 定価: 814円(本体740円+税)
  • ISBN: 9784046854391

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みんなのレビュー

  • オセロ
    2025/12/04
    めちゃくちゃ良かったですね! 「報道が事実であれば、父は殺されても仕方ない」という常人なら理解不能な発言をした真中理央に人生を狂わされた6人視点から彼女の本当の姿に迫るサスペンスノベル。話として面白かったのは勿論、何より理央が魅力的すぎて怖い。ここまで人は冷静に物事を見て利用することが出来るのか。若干上手くいきすぎな気がしないでもないですが、ストーリーとして筋が取っているうえに理央の全てを見通すような力があるのなら可能にしてしまいそうで。一巻で完結するので興味のある方はぜひ手に取って欲しい一冊です。
  • 和尚
    2025/12/06
    凄かった、そして面白かった。個人的に物凄く好きだったので是非読んでみて欲しい一作。 最初から最後まで、緩むことなくずっと引き込んでくれる文章と、様々な視点から描かれる彼女の淡々とした異常性が非常によく、また、あとがきで現象として語られていてなるほどと思いました。名作。
  • よっち
    2025/11/23
    県会議員・真中理人が惨殺された事件。加害者の告発から生じた過去に加害を行った人間を断罪するムーブメントが娘の理央の発言で一変するサスペンスノベル。肉親の死すら肯定して炎上する流れを変えた理央の真意はどこにあったのか。娘が理解できない母、見守り続ける女刑事、彼女に寄り添う恋人、事件を利用したい断罪系配信者の同級生、捕まらない犯人、そして彼女の動きを追うノンフィクション小説家。どんな状況にでも冷静に状況を見て、相手のことを正しく把握して、リスクを徹底的に排除して事態を収束に導いてみせた彼女の手腕は圧巻でした。
  • のれん
    2025/11/25
    ネタバレあり
    懐かしい作風。伊坂幸太郎『魔王』を思い出す。一人の少女が普通の人間が抱え込んでいるコンプレックスを増幅させ、誘導させる。 今作の特徴としては少女の動機がリスク管理という点が新しい。人を操る全能感を出すキャラは手段と目的が逆転してたり、有名になりたい俗物感があったのだが、彼女は潜在化しているリスクを早めに消化させたいという考えしかない。被害者を多少増やすのも、それを類型化させる物語を作らせるのも全て今の彼女の生活リスクを減らすために過ぎない。(1/2)
  • アウル
    2025/12/09
    ネタバレあり
    タイトルで気になり購入。県会議員が自宅で惨殺される事件が起こり、その一週間後被害者遺族である理央は父親の死を肯定した事によって世界は揺れに揺れる。そんな彼女の真の目的とは一体何なのか、六人の視点から語られる彼女の本当の姿とは...な話。皆が皆彼女の虜となり心酔して行く様がなんとも歪で不気味に感じてしまうがこちらも読み進める手が止められないからそこにからめとられているんだろうな~。