死神さん、やさしく殺してキスをして

発売日 : 2025/11/08
これは、心優しき死神と、死にたがりな聖女の物語。
ロンドンに朝が来なくなって、八年と三ヶ月。ジェームズは本業の学生を務めながら、文字通り夜な夜な副業をこなす。それは、“死神”として人々の寿命を狩り、世界の“寿命平衡”を保つこと。だが彼は、その性格と過去のトラウマから、人を殺すことができないでいた。
 ある日、ジェームズは銀髪のシスターが男の胸にナイフを刺し、寿命を回復させている現場を目撃する。彼女の名は、メアリー・ストランド。同じ学校の生徒であり、永久の時を生きる不死の“聖女”。ジェームズの妹が不治の病であると知ったメアリーは、ある提案をする。
『あなたの妹・マーガレットの寿命を伸ばす代わりに、私を殺してちょうだい』
 人を殺せない死神と、死ねない聖女は、命をかけた契約を結ぶ――。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 836円(本体760円+税)
  • ISBN: 9784049167122

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みんなのレビュー

  • よっち
    2025/11/08
    ロンドンに朝が来なくなって8年と3ヶ月。人を殺せない心優しき死神ジャームスが死にたがりな聖女メアリーが命をかけた契約を結ぶ物語。世界の寿命平衡を保つため人々の寿命を狩る死神なのに、性格とトラウマから寿命を削るに留まっていたジェームス。彼が寿命を回復させるメアリーを目撃し、本来相容れないはずの存在が、彼女を殺すことを条件に彼の不治の病を抱える妹の寿命を延ばすために契約する2人。ギリギリまであがく中で、死神の対立するメアリーとかけがえのない存在になっていく中、彼らが迎える結末はなかなか粋で素敵な物語でしたね。
  • アウル
    2025/11/13
    ネタバレあり
    ロンドンに朝が来なくなって八年と三ヶ月。ジェームズは学生生活を送りながら、夜な夜な死神として人々の寿命を狩り、バランスを保つようにしていたが過去のトラウマから人を殺せないでいた。そんなある日、自身が狩った人物のじゅみようを回復させる聖女・メアリーと出会い物語が動いていくのだが...な話。なんとも切なくきれいな物語といった話だったな。個人的に過去のトラウマも不殺の信念もすべてを投げうって二人で最悪な方法を取っていく所が好きだったわ。
  • 真白優樹
    2025/11/10
    突如暗黒に包まれ、朝が来なくなって八年が経過したロンドンで学生がてら死神の仕事をする少年が、不老不死の聖女に出会い始まる物語。―――優しく殺して恋をする、生きてほしいと願いだす。 トラウマにより人を殺せぬ少年、千年を生き死にたいと願う聖女。 少年の妹を鎹に交流する中、二人の間に尊い絆が芽生えていく物語であり、切なくも交わされる温かな思いが、胸を打つ物語である。夜の先、待っているのは小さな奇跡。まだまだ世界に危険は数あれど、つながったこの手は離さない。これからずっと、 うん、とても面白かった。
  • 日坂愛衣
    2025/11/17
    ネタバレあり
    この種の小説が読者に愛されるための最大の鍵は、愛らしいキャラクター造形と可愛い挿絵であることを、本書は証明しています。その点で、メアリーもマーグレットも、とても好感の持てる女の子。 男主は当初少し臆病でしたが、最後には愛する人を想って勇気を振り絞り、運命に向かって銃弾を放つことができたのは、敬意に値します。 この一巻で完結させるのが最善ではありますが、もし可能ならば、先生にもう一巻、戦いなどをほとんど含まない純粋な日常回を書いていただきたいです。生死の境を乗り越えた三人の、甘いひとときをぜひ見てみたかった
  • 椎名
    2025/11/13
    デビュー作から追いかけているが作者の作品の中でもトップに好きかもしれない。死神という設定も死ねないからこそ死を望むヒロインというポジションも、どちらもコテコテに使い古されたとも、みんな大好きな王道とも言えるものだが、ロンドンという舞台の空気感も相まって独特の一作になっている。主人公とヒロインが最悪の共同作業を行い、更にその上書きのための記憶を作るまでの苦しみと快楽の奔流が良かった。ラストもしっかり中盤でのやりとりを伏線として回収していて気持ちがいい。店舗特典SSでイチャイチャ成分も摂取できて嬉しかった。