勇者からは逃げられない

発売日 : 2025/10/31
勇者と魔剣に見初められたのは、名もなきぼっちのはぐれ者だった
魔王の軍勢を、その威容を見てなお、心折れぬ者。勇気持つ者。
人々はそのような者を――『勇者』と呼ぶ。

逃げるが勝ち、そんな生き方をしてきたはぐれ者ソロは、辺鄙な村に聖剣ありという噂を聞き、台座ごと盗んで売ろうと企むが、剣はなぜかするりと引き抜けてしまう。それを目にした王女ルーナ――本物の勇者というべき人物はソロへ微笑み「私と共に世界を救いましょう、勇者殿」と手を差し出す。一方、聖剣はソロへ囁く。自分は魔剣であり、一緒に逃げようと。これは、勇者ならぬ者がひとひらの善意で絶望に抗う旅をする物語。

※書籍版とカクヨムネクスト版は設定の違いがあり、ストーリーが分岐していきます

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みんなのレビュー

  • オセロ
    2025/11/12
    聖剣を抜けるのは勇者だけ。そんな聖剣を予想外の方法で手に入れてしまった盗人ソロと本来ならソロの代わりに勇者になるハズだったルーナ。一攫千金を夢見て聖剣を手に入れたソロが流されるままに勇者として歩き始め…ずる賢いを形にしたようなソロとトロ助(聖剣)とのコミカルなやり取りがハードなストーリーとミスマッチなところが散見される。加えて終盤の展開は賛否が分かれるだろうな…続きを読むかは迷いどころ。
  • よっち
    2025/10/31
    逃げるが勝ちな生き方をしてきたはぐれ者ソロ。辺鄙な村にある聖剣の噂を聞き、姑息に盗んで売ろうと企んだ彼が、勇者と呼ばれる王女ルーナと出会うファンタジー。聖剣を騙る魔剣トロになぜか気に入られ、なし崩し的に勇者とされてしまったソロ。トロからは逃亡を囁かれる一方で、勇気ある王女ルーナと出会い影響を受け始めた矢先に起きた衝撃的な結末。自らの無力を突きつけられたソロが、騎士ショルツと旅に出て、ルーナの妹ソアレや旧友のシスター・ヴァイスと出会う中、どうにもならない状況にそれでも懸命に抗った先に何が待つのか続巻に期待。
  • アウル
    2025/11/04
    ネタバレあり
    逃げるが勝ちという生き方をしてきたはぐれ者のソロは辺鄙な村に誰も抜けない聖剣があるという事でそれを盗んで売りさばいてしまおうと企むのだが何故だかするりと抜けてしまい物語が動き出していく。ルーナと出会いそして託された想いを胸にへっぴり腰ながらも困難に立ち向かおうとする姿は良かった。けど、絶望的な状況なんだろうけども緊迫感があんまり感じれなかったり女神との問答で今回だけとはいえ亡くなったキャラが蘇ったりしてう~んとモヤった。まあソロだけなら早々に詰むのは目に見えてるけどそれはちょっと待ってよと。
  • のれん
    2025/11/06
    ネタバレあり
    【酷評】ハッキリ言うと今作の地の文は苦手だった。基本は3人称なのだが、その時々のキャラ視点になって文体口調が変わる。キャラの大部分が砕けた態度なので真剣な展開もノイズが多く、とにかく読みづらかった。 姫の離脱が唯一真剣だったが、その後の話は一貫したテーマではない点も話の方向性がみえなかった(WEB小説なので仕方ない面はあるが)。 そして何より女神との問答である。個人的にはこの展開は『ブレイブストーリー』を思い出すので児童文学的にはお気に入りなのだが、これも上手くノレない。(1/2)
  • 真白優樹
    2025/11/02
    三百年前に女神により打倒された魔王軍が復活した世界で、はぐれ者の青年が、魔剣を引き抜いて始まる物語。―――世界の為、希望という嘘を背負い逃げる事勿れ。 割と容赦のない世界の中、ついてしまった嘘を背負い込み、ひとひらの善性で絶望に立ち向かっていく物語であり、重厚で骨が太目なファンタジーが楽しめる物語である。望んだ奇跡は一度だけ、勇者ではないからこそ選んでしまった選択肢。その嘘を抱え、後悔を突き付けられるであろう道を行く。その果て、青年は世界を救える日が来るのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。