悪の皇女はもう誰も殺さない 2

発売日 : 2025/08/16
いい皇女様になるために、生前と真逆の行動をとれ!?
「お父様なんて大っ嫌い!」
叫んだ後、脳裏に鮮明に浮かぶのは処刑の記憶――。
(あの時と同じ……お父様に殺されてしまうのよ!)
残虐非道の報いを受けて16歳で父帝・ヴァロンタンに斬首された『悪の皇女』キャンディス。彼女はなぜか5歳の自分に戻って、人生やり直し中だった。
前世と真逆の誰も殺さない『いい皇女』を目指し努力を重ねるが、ヴァロンタンはキャンディスの外出を禁じ、専属護衛を自ら選ぶことも許さない。
(やっぱりわたくしは、お父様に愛されていない)
ヴァロンタンの真意も知らず、悲しみに心が沈むキャンディスは宮殿から脱走を決意する。
(わたくしは、ここで終わりたくない……!)
この逃亡劇が導く未来は処刑か、それとも……!?
溺愛されている自覚も、溺愛している自覚もない、すれ違い王宮溺愛ファンタジー!
  • レーベル: 電撃の新文芸
  • 定価: 1595円(本体1450円+税)
  • ISBN: 9784049163346

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みんなのレビュー

  • わたー
    2025/08/21
    ★★★★★面白かった。主人公を溺愛する父親と、殺されるほど嫌われていると思いこむ主人公のすれ違いは健在で、今回はそのせいで主人公が家出をしてしまうまでに。当の本人たちは家族同然にまで仲を深めた使用人たちと今生の別れになることを覚悟して、悲壮感を溢れさせているのだが、読者からするとちっちゃい子たちが大冒険するみたいにしか見えなくてほっこり。それがまさかあんなにオオゴトになるとは思わなかったが、この出来事が父娘間の誤解を解くことに繋がるといいなあ。繋がらないんだろうなあ。
  • nishiyan
    2025/09/10
    父皇帝ヴァロンタンとの関係はイマイチながらも絶賛人生やり直し中のキャンディス。素敵な誕生日を迎えたものの、宮殿から出ることを許さない父皇帝と対立してしまい…という本巻。父皇帝が娘への愛を自覚する一方で、前回の記憶があるために父への信頼感が低めのキャンディスという構図はもどかしかった。彼女の頑張りはハプニングを経て険悪だった第一皇子マクソンスとの関係を改善させ、護衛モンファを得ただけでなく、身辺の守りを強固にしたのは良きかな。不穏材料は反皇帝の動きと、前回は婚約者だったジョルジュだろうか。次巻が楽しみ。
  • サキイカスルメ
    2025/08/20
    えー!?めっちゃ良い!大好き!!悪の皇女から善の皇女を目指して、できるだけ過去と正反対の行動をとって頑張る主人公キャンディス。主人公の頑張りが報われる2巻だったと感じました。彼女の心自体も変わってきてますよね。あの不器用覇王パパが娘への愛を自覚して過保護になったり、険悪だったお兄さんとの和解だったり、前回から考えると今のキャンディスがいるから成立した仲良し家族の温かさが素敵でした。婚約者になりたい彼もグイグイきそうだけど家族の守りが凄くてますます大変そう(笑)
  • 八岐
    2025/10/01
    ★★★☆ 父皇帝、あれだけキャンディスに目をかけておいて、愛しているという自覚もなかったのか。人の心が分からず自分を理解しておらず、愛しかたを知らない。よく似た父娘じゃないか。でも娘は形から入って、愛というものを知っていく。愛されたいと必死だった子が、愛されたいからと今度は善い子になろうとした娘が、自分の事よりも他人が報われる為に必死になり、自身の命も厭わずに守ろうとする姿には成長どころじゃない感動を覚えた。
  • ユウ@八戸
    2025/11/24
    ネタバレあり
    逆行して「いい皇女」を目指すキャンディスの、双方向無自覚溺愛親子物語2巻。思春期には定番な「パパなんて嫌い!」が予想外の展開になりおもしろかったです。誰から見ても愛されてるのに、逆行前の記憶によって父に嫌われていると思い込むキャンディス。一方で、全力で構い倒してるのに言葉数が少ないせいで伝えられていないだけかと思ったら、溺愛の自覚がなかった父ヴァロンタン。いやもう不器用とかいうレベルじゃない。侍女になったミュリエルも気になるし、ユーゴの一族も救ったし、今後の展開が楽しみですね。母との邂逅もよかった。