右園死児報告 久

発売日 : 2025/07/18
この報告書は安全ではない。速やかに抹消せよ。
令和■年、発見された一連の有害情報群。
編纂者は不明。
本情報群は、「右園死児報告」を補完する性質を持ち、
その構成は、怪文書、または報告書から散逸した断片的文書によって成り立っている。
この記録群は、ヒト型右園死児「三田倉九」に関連している。
――「久」とは、「九」の同義文字。
すなわち、「永久」「無限」「天」「皇帝」……
尽きることなき概念を内包する。
  • レーベル: その他単行本
  • 定価: 1430円(本体1300円+税)
  • ISBN: 9784047384699

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みんなのレビュー

  • yukaring
    2025/10/26
    「右園死児報告」の前日譚。怪異の報告や個人の手記からなる文書は右園死児の秘密を探り、戦い続けた内務省の安堂忠正と後継者の三田倉九の凄絶な記録。令和になって発見されたこの文書は果たして本物なのか?右園死児とは?その猿を殺した者は黒い血を吐いて死ぬうつろ猿、降りようとした者が命を落とす餓鬼ノ井戸、全て「右園死児」や「う俗のみや」の刻印が絡む有害案件。そして関わった人々も怪物化して…。要所要所が手記で考察される分、前作よりもわかりやすい構成。記録者のやるせなさや葛藤が報告書から読み取れ、内容も想像しやすかった。
  • 眠る山猫屋
    2025/07/26
    前作より飛躍的に良い!報告書の羅列は変わらないが、今回は前日譚的な様相。維新後の廃仏毀釈を任じられていた上司と部下。部下の名は三田倉九、そう、前作で鯨の腹から右園死児化して見つかったあの男。日本を異界化する“右園死児”と遭遇し調査を行う過程で上司を失った彼は、否応なく最前線に立たされる事に。あざとく小狡く冷酷な男が孤独に破滅に立ち向かう物語。利害関係で集めた仲間たちと勝ち目の無い戦いに明け暮れる三田倉の心境の変化が苦しくも切ない。伏線の回収も見事だったし、前作の登場人物たちとの再会も善き。(→続)
  • sayan
    2025/11/20
    ネタバレあり
    ヒト型右園死児「三田倉九」をめぐる断片的文書群を通し「言語の効力(Performativity)」が現実を書き換える根源的恐怖を描く。文書それ自体が世界を永続させる反=秘蹟アンチ・サクラメントゥムと化す。本書は合理的な近代日本の「報告」行為がアガンベン的宣誓のロジックを逆転させ「九(無限)」という概念を永続させる呪文とし機能。不穏な文書の追体験は自らが「呪いの受容者」となる自己言及的な展開が読みどころ。その結果、形而上学的悪(Metaphysical Evil)の完成を告げる異例のポストモダン伝奇小説だ。
  • のりすけ
    2025/09/27
    前作を読んでからの方が絶対面白いし、出来れば続けて記憶の残ってる間に読まれるが吉かと。ババァになるとのぅ、読んだしりから記憶が消えるんじゃよ…。哀しいのぅ…。小説ではない形式の小説。前作の登場人物・三田倉九の物語。賛否別れるだろうけど(あ、でも前作読んでない人は最初から手に取らないか…)私は好きです。面白くて一気読みしちゃった。
  • かみぶくろ
    2025/10/16
    3.9/5.0 どこか中二病の香りすら漂う荒唐無稽な破滅的世界観が大好きである。相変わらず奇形的な化物呪物怪奇現象のオンパレードで、その昏い想像力に惚れる。前作の前日譚的な位置付けで、前作の重要人物の歴史的奮闘が明かされる。前作のラストに向けての展開は流石に・・と感じたが、本作は人物にフォーカスしたぶんドラマ性も獲得していて、物語としても面白かった。