マダム・ミニョンはご遺体しか愛せない

発売日 : 2025/08/12
すべて暴いてみせましょう。死因も嘘も――秘められた、愛さえも。
修道院育ちのリーゼロッテは、明日レイモン伯爵と結婚する。王妃の朗読係になるための形式上の婚姻だ。
友人のハンスは猛反対するが、リーゼロッテはレイモンのことがずっと好きだった。形式上の妻でも、式の口付けがフリであってもかまわない。
しかし別々の部屋で初夜を明かした翌朝――レイモンは遺体となって発見された。刺殺という見立てに納得がいかないリーゼロッテは解剖を願い出る。
そう。彼女は「魔女」と畏怖される天才解剖学者。
夫の死の真相を突き止めるため、夫の願いを叶えるため、リーゼロッテは王宮に出仕する。
「マダム・ミニョン」と呼ばれた少女と王宮陰謀劇の幕開けだった――。
  • レーベル: 富士見L文庫
  • 定価: 792円(本体720円+税)
  • ISBN: 9784040759937

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みんなのレビュー

  • かなで
    2025/11/12
    ネタバレあり
    修道院育ちのリーゼロッテは妊娠中の王妃の朗読係となるためレイモン伯爵と結婚した。宮廷には結婚してようやく一人前として見做されるという不文律があるため。しかし、リーゼロッテはレイモン伯爵に恋をしていた。だが結婚して翌日レイモン伯爵は死ぬ。リーゼロッテは夫の『解剖』を願い出る→全体的に某検屍女官を思い出す。そもそもミニョンという名は必要…?魔女と恐れられてる人も師匠で、という噂は当てにならないということなのか。ハンスもそうだよなという正体で、身新しさはない。ハンスとのこれからがない限り続編はないかな。
  • 活字スキー
    2025/10/05
    映画の前に立ち寄った書店で、たまたま目についた本を一切中身を確かめることなくタイトル&ジャケ買いして時間潰しに一気読み。内容的に、ミステリもロマンスも宮廷ものもたしなまない自分にとっては完全にノットフォーミー。基本的な構成が、アニメ化もされた某人気作とあまりにも酷似しすぎていて逆に驚いたが、レーベルからして「こういうの大好き!」という界隈住人向けなのだろう。エログロカルト映画『ネクロマンティック』的なやつ⋯⋯な訳ないよな〜と思ったらやっぱりそんな訳なかった(予想通り)
  • 冬野
    2025/09/06
    初読み作者さん。魔女と呼ばれるリーゼロッテが解剖によって真実を解き明かす連作短編。現代の医療用語こそ出てこないが、想像以上にとてもしっかりした医療ものだった。あとがきで作者さんが医療従事者と知って納得。ミステリは往々にして人間の闇の部分がフォーカスされがちだが、今作は人が人を思うゆえに起こってしまった悲劇の印象が強く、切なくも温かい読み味となっている。登場人物がやや多く混乱してしまった箇所があった。リーゼロッテを想うハンスが煩悶して右往左往する姿がもっと見たいので(?)続編が出たら嬉しい。星:4.5/5
  • にぃと
    2025/09/14
    解剖メインのミステリかと思っていたらそれらが積み重なってより大きな話になっていくのが面白かった。ミステリだけでなくロマンスもありそうで、けれどリーゼロッテが亡き夫にずっと一途だからそうはならないとわかるのがよかった。続編がありそうな終わり方だったしコミカライズ企画も進行中とのことでこれからの展開が楽しみな作品。
  • 2025/10/09
    ネタバレあり
    修道院育ちのリーゼロッテは王妃の朗読係になるためレイモン伯爵と形式上の婚姻をした。しかし別々の部屋で初夜を明かした翌朝、レイモンは遺体となって発見される。刺殺という見立てに納得がいかないリーゼロッテは解剖を願い出て…。作者さんが医療従事者だそうで読み応え抜群でした。ただの契約婚かと思いきやリーゼロッテはちゃんとレイモンが好きでレイモンの遺したものを手に事件に立ち向かっていくのがよかったです。水銀が万能薬レベルの扱いだったのには震えた。リーゼロッテとハンスの関係性が好きです。ハンスの正体がずるい。