蒼空時雨

発売日 : 2010/01/25
偶然の「雨宿り」から始まる、切ないラヴ・ストーリー。
ある夜、舞原零央はアパートの前で倒れていた女、譲原紗矢を助ける。どこにも帰る場所がないと語る彼女は居候を始め、次第に猜疑心に満ちた零央の心を解いていった。やがて零央が紗矢に惹かれ始めた頃、彼女は黙していた秘密を語り始める。その内容に驚く零央だったが、しかし、彼にも重大な秘密があった。 二人は自分の居場所を見つけるため、互いに秘密を打ち明け始める。まるで、雨宿りでもするかのように。巧妙に張り巡らされた伏線が、いくつも折り重なったエピソードで紐解かれる、新感覚の青春群像ストーリー。

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みんなのレビュー

  • 菅原孝標女@ナイスありがとうございます
    2018/08/11
    初読み作家さん。あまりにも文章が綺麗で一気読みしてしまった。雨が降る様子を、タイトルに寄せているなと思わせずに入れてくる感じが巧みでたまらない。群像劇が大好きなので本当に良かった。続きも読んでいきたい。
  • とら
    2014/01/28
    青春群像物語。下手なミステリより驚いた…と言うか真実を知って唖然とした序盤。別に謎でも無いのに、本当に驚いた。既に物語に入っていて、登場人物に感情移入していて、ああ良かったねえ、これからいくらでも幸せな日々を送れるよ、やっと出会えて、未だにお互いを愛し合っていると確認し合った、”運命の人”と…少し皮肉も込めて、思っていた。でも確かにこれだけで終わったら、何の捻りもないただのソレだものなあ。そのたった一つの驚きがあったから、ここまで心をぐちゃぐちゃにさせてくれる物語となった。人物相関図が結構複雑になりそう。
  • masa@レビューお休み中
    2013/06/03
    はじめから、そこに罠があったかのように、瞬時に足を絡めとられてしまう。思考する猶予もなく、心の隙間に忍びこんできて傷口を抉りだすのだ。ただの切ないラブストーリーだと油断していたから、余計に胸に痛みが走った。舞原零央も、譲原紗矢も、登場する人物はみんな孤独を抱えている。人には言えない悩みを抱えていて、自分に自信を持てずにいる。しかも、たったひとりの人からの愛さえも享受できないと思っている。臆病な者たちの恋は実に切ない。だからこそ、その均衡を崩すことで、予想もしなかった方向にいくことができるのかもしれない。
  • ❁かな❁
    2013/03/05
    読み友さんのオススメで初めて綾崎さん読みました!花鳥風月シリーズ第一弾です。最初、有川浩さんの植物図鑑(お気に入り)の逆パターン?って思ってしまいましたぁ(笑)表紙のワカマツカオリさんのイラストがお話にぴったりですごくイメージしやすくて良かったです!辛いシーンもあるのですが、それぞれの視点から描かれてその時の気持ちがわかり、キャラも皆、立っていて読みやすかったです!登場人物が皆、素敵で物語は面白く最後の方はいっぱい涙が出ました☆とてもキュンキュンして恋愛物なのですが、それだけではない感じで良かったです♪
  • 優愛
    2018/01/14
    雨のように静かに物語が進んでいく中、時々悲しい音を立てながら波紋が一つ、また一つ落ちては何かが壊れるような音を聴く。「不思議ですよね。私達は何の意識も努力もしないで呼吸をしているのに、生きていく事にも、死ぬ事にも勇気がいるんです」──雨、ときどき嘘。まだ残る幼さが、雲間に覗く光に影を落としても。頬を伝うその涙、降り注ぐ優しい雨に、託したい。どうか、ただ、流れてしまわないように。貴方を照らす、光となれたら。それだけで私の生きる、意味となる。また此処で、雨宿りを。変わらないあの日の空を私は今日も、待っている。