AD2015隔離都市 ロンリネス・ガ-ディアン

AD2015隔離都市 ロンリネス・ガ-ディアン

発売日 : 2000/01/03
  • レーベル: ファミ通文庫
  • 定価: 704円(本体640円+税)
  • ISBN: 9784757206199

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みんなのレビュー

  • 佐島楓
    2012/05/10
    桜庭さんのデビュー作という視点で読まなくとも、優れた作品だった。もうちょっとここはこう・・・というところが完全にないわけではないが、終盤の犯人探しなど、きちんとその後のミステリ的作品の片鱗が存在する。思わず「おお」と数回声に出してしまったくらいだ。SF要素もはらんでいるしハードボイルドな側面も持つ閉鎖空間ミステリといったところ。古本で買いましたが大事にしようと思います。復刊と続編をぜひ!
  • ひなた*ぼっこ
    2020/06/17
    桜庭一樹デビュー作。絶版で図書館の相互貸借利用。近未来2015年の閉ざされた街新宿を舞台にバーチャル世界と現実が錯綜するサイバーパンクな物語。ラノベだからサクッと読めるんだけど、いくらでも深読みできる余地があるのが良い。この頃から桜庭一樹らしい危ういけど強かな少女がいるのね。
  • なるせの
    2016/01/06
    桜庭一樹のデビュー作。作者紹介のところに性別不明と書いてある。あとがきもどことなく男性を連想させるような文体。今の桜庭一樹を知っているので、少しにやにやして読んでしまった。物語は新宿にある研究室から未知のウイルスが漏れ、対策として新宿閉鎖。その中で残された人々は閉鎖された新宿で生きていく。外部とは違った社会秩序。ないものはないものとして不便ではないし。他者を救い守ることはその人のためでない。考え方をあたえてくれる楽しい作品。
  • ゆーき
    2021/04/10
    ネタバレあり
    桜庭一樹先生のデビュー作。 ウイルスに侵され隔離された都市で生活する人たち。 一樹からすれば、短命から逃れられたのは良かったことなのかどうか。歩と出会い、仕方なく生きるのではなく、確かな未来を望むことが出来れば良いなあ。 この作品が出版されたのが2000年、この作品の舞台が2015年。 出版当時に読めば、十五年先の未来が舞台でした。本当にこんなことが起こるかもしれないという恐怖が少しはあったのかも。 過去と未来。読む時代が代われば、受ける印象も変わりますね。
  • Empirestar
    2008/06/14
    アウトブレイクの封じ込め(音速に近いエアダクトによる封じ込め)というアイディアによって完全に新宿を隔離するというアイディアは面白い。そこに大人たちが死別してしまうというウィルスを導入し、完全に隔離された空間とその代替空間としてVR新宿を作成し、ふたつの世界を行き来するあたりは、柾悟郎の『ヴィーナス・シティ』(ハヤカワ文庫JA)っぽい。