角川スニーカー文庫の新刊
みんなのレビュー
-
パラ野2014/05/0410ネタバレあり古典強化月間。表題作はホラーBL。怪談をベースに、2人の少年の恋心が花開く話。山奥の湯治場でお互いの忍耐力が試されるような。上品な作品。今は正気ではないから後悔する、と自分の気持ちを抑えて、相手を思いやるのがいい。ラストは幸福。「ガーデンセール」は妙なリアリティ。感情に任せて言葉も通じない相手と同棲して、10年。若さに任せたっていいじゃないか、いつかこの関係が破綻するかもしれない、約束など何も無いのだから、と揺れる心が苦しい。花嫁ものBLその後(?)良作。
-
ゆりこ2012/07/17920年ぶりくらいの再読~と思ったら、これは未読でした。カセット(笑)で聞いたので読んだ気になっていました。挿絵がいのまたむつみさん。怖かったような記憶がありましたが、そうでもなく、しっとりした怪談風のお話でした。むしろ後味悪いのは後半に収められた「ガーデンセール」の方です。言葉の通じない外国人と行きずりから暮らし始め、ただ関係を持ち、何にもならない時間を過ごす男の話。現実から目をそらし一縷の希望を持つ男が、第三者から事実を突きつけられる場面に暗澹とした気持ちになりました。
-
いち2010/10/197知性を感じさせる、けれどどこか妖しい湿り気のある文体が雰囲気があってよかったです。 主役二人はどうしたらこんなに他人を真剣に思いやれるんだろうとこっちが考えてしまうくらい、お互いのことを一番に考えていたので、最後の結ばれるシーンでは本当によかったねとほっとしました。 けど、同時になぜかこの二人には一緒にいられなくなる日がくるようなそんな危うさ、脆さも感じられました。今の明るいBL作品に飽きてる人におすすめです。読んで
-
ももいろきりん2013/06/125前半の「鼓ヶ淵」は三浦しをんさんの「白いへび眠る島」を、後半の「ガーデンセール」は森茉莉の『恋人たちの森』を思い出させられました。いづれにせよ今どきのいわゆるBLとはずいぶん違いますよね。
-
yamaha5BLにハマったきっかけのお話。何回か手離したけど、最近ようやくまたゲットできました。もう離しません!こんな雰囲気のある本は、最近なかなか見つけるのが難しい…
powered by
レビューをもっと見る