12/28(日)まで開催されていた「ライトノベル展2025」をスペシャルな描き下ろしイラストで飾った15作品を、年末年始の毎日ご紹介する特別連載特集!
「名前は知ってたけど、お話は知らないかも……」「気になってたけど、どんなお話なんだろう?」といった未読の方へ、作品の見どころをお届けします。
第9回目はスニーカー文庫の『この素晴らしい世界に祝福を!』。本記事を読んで気になった方は、ぜひこの機会に本編をチェックしてみてください!
『この素晴らしい世界に祝福を!』
(著:暁なつめ イラスト:三嶋くろね/角川スニーカー文庫)
小説やアニメで「あ、残念な人だ……」というキャラが1人くらい出てくることはよくあると思う。ただ、異世界に転生した主人公・カズマがパーティーを組むことになったメンバーたちは、なんと全員が”残念な人”だった!
カズマと一緒に異世界に来た女神・アクア。能力はあるものの、自己中でカズマの死に様を笑ったり、後先考えずに行動して問題を起こしたりと、性格に難アリ。
能力が高いと評判の「紅魔族」の中でも特に優秀だというめぐみん。爆裂魔法を愛するあまり、強い意志によって他の魔法はあえて覚えない。加えてこの魔法を撃てるのは1日1回で、撃った後しばらくは行動不能になる(しかも厨二)。
クールな長身女騎士・ダクネス。敵に「あんなこと」や「こんなこと」をされる想像をして興奮し、敵の中に突っ込んで壁になりたがる。……言葉を選ばずに言ってしまえばドMの変態。なお、不器用すぎて攻撃は当たらない。
そんな使い勝手の悪い……もとい曲者揃いのメンバーをまとめるのが、カズマである。みんな容姿はいいので、一見美女たちに囲まれていい思いをしていると思われがちだが、日々苦労が絶えない(実際にそんなふうにカズマを揶揄し、1日パーティーを交換した相手はあまりの大変さに泣いて謝っていた)。
初級職でも使えるスキルをちょこちょこ習得している彼は、相手から1つ何かを奪える魔法「スティール」を女性相手に使うと高確率で下着を奪ってしまう。純粋な能力だけを見ると決して高くはないけれど、カズマの機転と的確な指示で魔王軍幹部となんとかわたりあっていて、そのとっさの判断に感動してしまう。
かなり残念な人たちだけど、どんなにボロボロになっても仲間たちを決して見捨てず奮闘するのが4人のいいところ。その闘いに胸が熱くなり、いつの間にか大好きになってしまう。なーんて彼らの絆に感動したのも束の間、ひと段落すると相変わらずアクアはよからぬことを考えているし、めぐみんは厨二だし、ダクネスはドMだけど、もはやそんなしょうもない言動を見るのがクセになりつつある。3人にツッコむカズマとの小気味いいやり取りもいい。
話が進むごとに、それぞれのキャラクターにクローズアップした話が出てくるのも楽しい。彼らの目標である魔王討伐を応援したい一方で、できることなら少しでも長く彼らの冒険を見ていたいから、まだ討伐しないでほしい……そんな気持ちにさせてくれる作品だ。
文:ぐみ

キャラクター紹介
カズマ
冒険者(初級職)。ゲーム好きの引きこもりだったが、とある原因で死亡。女神であるアクアにすすめられ異世界へ転生。スケベで卑怯な闘い方をすることもあるが、仲間を見捨てない性格。持ち前の機転でパーティーを導く。
アクア
カズマの死因を「プークスクス」と笑った、性格に難のある女神。職業はアークプリースト(上級職)。カズマに異世界に持っていく「モノ」として指名され、冒険に参加することに。自己中で打たれ弱いかまってちゃんだが能力は高い。
めぐみん
紅魔族の中でも天才と言われているらしい、アークウィザード(上級職)。小柄で細身。強力だが1日1回しか使えず、撃ったあとしばらくは動けなくなる爆裂魔法しか習得しておらず、”頭のおかしい娘”と呼ばれることも。厨二。
ダクネス
金髪長身のクールな美女で、ダーククルセイダー(上級職)。敵に酷い目に遭わされることを想像して興奮する真性のドM。敵陣に突っ込んで壁役になることを望む。なお、不器用すぎて攻撃は当たらない。

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