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一人の青年が漫画世界の最強美少女に転生。そこで彼がしたことはチート無双……ではなく、推しカプのストーキング!?【新作小説紹介】

MFブックス
MFブックス
2025/12/25

 エンタメ小説・ライトノベルの魅力を伝えるメクリメクルライターが新作を最速でレビュー&おすすめする「読書感想文レビュー」企画。今回は、MFブックス・12月25日刊行の『死神少女は陰から推しを眺めたい -悪役にTS転生したけど、こっそり原作キャラを観察しに行きます!-1』をピックアップして紹介する。

『死神少女は陰から推しを眺めたい -悪役にTS転生したけど、こっそり原作キャラを観察しに行きます!-1』
(著:恥谷きゆう イラスト:桜河ゆう/MFブックス)

 異世界転生もの小説の人気は衰えることがありません。人気の理由はたくさんありますが、個人的には「冴えない日々を送る主人公の日常が一転、チート能力を得て無双できる」という爽快感がたまらなく好きです。

 普通の男子大学生が愛読していた漫画の世界に転生する――という本作。「ほほぅ、そうきたか」と、まずは設定のユニークさに唸りました。圧倒的な美少女になっているのに、心は厨ニ病のオタク青年のまま……というギャップが最高! なにせ趣味は転生後に仲間となった推しカプ(推しカップル)たちの言動をこっそり盗み見(ストーキング)することで、口癖は「テェテェ」(推しが尊いという意味のネットスラング)なのですから。

 けれど死に神から授かった能力は本物で、バトルのときの彼女(彼)はクールで最強。ストーキングしていることが功を奏し、仲間たちの危機にいち早く駆けつけ、救うことができるのです。とにかく、かっこいい! とくにラスボスと死闘を繰り広げるシーンはハラハラドキドキの連続で、読み応えたっぷりでした。

 主人公の恋愛模様も読みどころのひとつ。推しカプの片割れである美少女と(はからずも)スキンシップすることになるシーンは、初々しくてニヤニヤが止まらなかった!

 バトルをはじめとするシリアスなシーンと、コミカル&キュンキュンパートのバランスが絶妙。飽くことなく一気に読める、リーダビリティの高い作品です。

 終盤、主人公が日記を書くシーンがあるのですが、その文章がかわいらしくて個人的にはツボでした。すっかり彼女(彼)のトリコになってしまったようです。テェテェ。

文:高倉優子


ざっくり言うとこんな作品

1)男子大学生が愛読していた漫画の世界に転生し、薄幸系美少女の姿で「推し活」という名のストーキングを行う。

2)「魂の輝き」=「自分の本質」に向き合うことの大切さを教えてくれる重厚な人間ドラマである。

3)推しキャラであるフレンから想われていることに気づかないブルーム。淡い恋愛模様も読みどころ!


主要キャラ紹介

ブルーム
寿命と引き換えに、死に神からチート能力を得た美少女。そのチート能力を「推し活」に活用し、異世界転生を楽しむ。前世はオタクの男子大学生。

フレン
ブルームの推しキャラのひとり。魔法使い。強盗に襲われたところをブルームに助けられ、原作とは異なる運命を辿ることになる。

ミレディ
ラスボス。ウェーブを描く金髪と不気味な赤い瞳。見事な曲線を描く肢体と造り物のように整った顔をした美女。ブルームたちの因縁の相手。

『死神少女は陰から推しを眺めたい』口絵②

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  • 高倉優子

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    死神少女は陰から推しを眺めたい 悪役にTS転生したけど、こっそり原作キャラを観察しに行きます! 1
    現代で命を落とした男は、死神と契約した少女ブルームとして転生した。
    ブルームは鬱展開で有名な漫画「Souls light nobly」の登場人物で、死神の力を使い過ぎたことで非業の死を遂げるはずだった。
    “死を扱う者はやがて死に魅入られ、最後には自ら死を選ぶ――”
    「けれど、一度死んだ俺は知っている。死とは単なる虚無だ」
    死を経験したことで、ノーリスクで死神の力を扱えることになったブルームは歓喜に震えた。
    「――これなら、存分に推しカプを眺めることができるぞ」
    (え、推しカプ……?)という死神の戸惑いもなんのその、チート能力を活用したブルームの推しキャラへのストーキングもとい楽しい観察の日々が始まる!
    恥谷 きゆう (著者) / 桜河ゆう (イラスト)
    発売日: 2025/12/25
    MFブックス
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