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こじらせ愛がたまらない! 危険なほど歪んだ愛を持つ武器商人と、最強軍人王女の身分差ロマンス!

角川ビーンズ文庫
角川ビーンズ文庫
2025/11/28

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は角川ビーンズ文庫から11月29日に刊行される『軍人王女の武器商人 危険で胡散臭い男の重愛を知るまで』です。みなさんの感想も聞かせてください!


 ヒロインが過酷な運命に翻弄される物語が大好きです。逆境から立ち上がり、自分の力で未来を切り拓くヒロインの姿を応援しつつ、波乱万丈なストーリーに身を委ねて物語を楽しんでいます。そんな嗜好を持つ私から見ても、フレイヤが置かれた状況はあまりに悲惨で、衝撃的な展開に絶句してしまうほどでした。
 
 フレイヤは国王である父親の命令で殺されかけ、信じていた人たちに裏切られ、おまけに大切な人たちまで陰謀に巻き込まれてしまう。物語の冒頭で登場するキャラたちがコミカルで、テンポのよい掛け合いを見せていたからこそ余計に落差が激しく、ジェットコースターのような展開に心を掴まれました。

 絶望するフレイヤを救い出し、彼女と共に戦おうとするのが、武器商人のジスランです。一体なぜこれほどまでにフレイヤに対して忠誠を誓い、強い執着を見せるのか。真意の見えない胡散臭い男の過去が明らかになるにつれ、彼が抱える激重感情に説得力が増し、どんどん私の中でジスランの株が上昇していきました。こういう一途な男が見せるこじらせ愛は本当にたまりません!

 国を救うために反逆を決意するフレイヤと、自分なりの方法で王女を守ろうとするジスラン。互いにどん底でボロボロの姿を見せあった、運命のカップルが繰り広げる身分差ロマンスを堪能しました。繊細な心理描写も本作の大きな魅力です。二人が互いに対して抱える激重感情の吐露が絶品でした。

文: 嵯峨景子

ざっくり言うとこんな作品

1.国や国民を守るため立ち上がり戦う最強軍人王女のヒロインがかっこいい。高潔な人格で弱者のことをいつも考えている王女を応援したくなる!

2.武器商人のヒーローが王女に傾倒していて、こっそり持っている愛がとても重い! ヒロインに一途で彼女のピンチを救おうと奮闘する姿が尊い!

3.武器商人から王配へ、逆シンデレラストーリー! 最強の軍人王女×愛をこじらせた平民武器商人が織りなすドラマチックな身分差ラブロマンス。

主要キャラ紹介

軍人王女の武器商人

フレイヤ・ウィンナイト
ウィンナイト王国の王女。初代国王のライオネルの身体能力と剣技を受け継ぐ覚醒者で武力に優れた軍人として活躍。国民からの人気は高いが王位を継ぐ気はなく、父と兄を慕っている。

ジスラン・ギルモア
ギルモア商会に所属するやり手の武器商人。児童養護施設から引き取られて会長の養子になった。フレイヤに対する恩があり、彼女に会うために武器商人になったと言うが……。

ウィンナイト国王
フレイヤの父。病にかかるが魔法使いの力を借りて禁忌を犯し、おぞましい方法で生きながらえている。娘も息子も自分の駒としてしか見ておらず、フレイヤの殺害を命じる。

エルンスト・ウィンナイト
ウィンナイト王国の王太子でフレイヤの兄。父である国王に毒を盛られて解毒剤で脅迫され、妹のフレイヤを事故に見せかけて殺害する計画に加担するが……。

アルベルト・シュリンガム
王国軍に所属する軍人で、フレイヤの同僚。フレイヤとは一定の距離を保って接してきた。エルンスト同様、国王に弱みを握られてフレイヤを殺害しようとする。

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    軍人王女の武器商人 危険で胡散臭い男の重愛を知るまで
    軍人王女として国を守ってきたフレイヤは、謁見に来た武器商人ジスランと出会う。
    彼の胡散臭い笑みが気になりつつも優秀な武器に取引を決める。
    だがその後父に裏切られ命を狙われることに!
    絶望の中、助けてくれたのはジスランで――。
    「私は王女様の武器商人です。あなたにまた会いたくて武器商人になったのですから」
    と重すぎる愛と持てる全てを差し出してきて……。
    軍人王女と付き従う武器商人の甘いこじらせロマンス!
    頼爾 (著者) / イサム (イラスト)
    発売日: 2025/11/29
    角川ビーンズ文庫
    試し読みする

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