1993年から始まった「電撃大賞」。次世代のエンターテイナーの発掘と育成を目的とした日本最大級の公募新人賞で、32回目を迎えた今年の受賞作品が決定した。応募総数3,719作品の中から約半年にわたる選考の結果、頂点に選ばれた作品を紹介する。
「電撃文庫」とは?
1993年6月に創刊した文庫レーベル。ファンタジーや SF、 ミステリー、 ラブコメなど、 ジャンルを問わず幅広い年齢層が楽しめるエンターテインメント作品を刊行する。現在活躍している人気作家の多くが創刊と同年にスタートした新人の登竜門「電撃大賞」より誕生しているほか、アニメや コミック、 実写映画、 ゲーム、 音楽、 イベントなど、 さまざまなメディアミックスを展開していることも大きな特徴だ。
「電撃大賞」とは?

1993年に作家やイラストレーターの新人登竜門「電撃ゲーム3大賞」としてスタートし、第12回(2004年度募集)から「電撃大賞」に改称。そして第31回(2023年度募集)より小説部門(電撃小説大賞)のみの公募となった歴史を持つ。
これまでの受賞作品に、『アクセル・ワールド』(著:川原礫 第15回大賞)、『86―エイティシックス―』(著:安里アサト 第23回大賞)、『君は月夜に光り輝く』(著:佐野徹夜 第23回大賞)、『今夜、世界からこの恋が消えても』(著:一条岬 第26回メディアワークス文庫賞)、『魔女に首輪は付けられない』(著:夢見夕利 第30回大賞)といった人気作を生み出してきた。
さらに小説にとどまらず、アニメやコミック、実写映画、ゲーム、舞台など、さまざまなメディアでも展開し、2024年度は『狼と香辛料』(著:支倉凍砂 第12回銀賞)のTVアニメ、『声優ラジオのウラオモテ』(著:二月公 第26回大賞)のTVアニメ、『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』(著:香坂マト 第27回金賞)のTVアニメが放送され、2025年度は『ユア・フォルマ』(著:菊石まれほ 第27回大賞)のTVアニメが放送に。そして今後は『姫騎士様のヒモ』(著:白金透 第28回大賞)、『レプリカだって、恋をする。』(著:榛名丼 第29回大賞)のテレビアニメ化が決定している。
【第32回電撃大賞】受賞作品と受賞者一覧
■大賞
『新編古典心中』
著:魚里(応募時のペンネームは赤津鯉)
■金賞
『さよならアイリスウィッチ』
著/:森上サナオ
■金賞
『歌姫を殺したい』
著:来述延
■メディアワークス文庫賞
『雨、時々こんぺいとう』
著:柴野日向
■電撃の新文芸賞
『かいじゅうのむすめ』
著:長月東葭
■銀賞
『砂上メイド戦艦喫茶あぽかりぷちゅへようこそ』
著:倉田和算(応募時のペンネームは鰤田奥州)
■銀賞
『腹黒姫様と天然竜の旅行記』
著:神代翁
■奨励賞
『Angel Fall//Under Shaft』
著:尖崎枯樹
■奨励賞
『悔恨食道楽紀行』
著:草森ゆき
■支倉凍砂賞
『新編古典心中』
著:魚里(応募時のペンネームは赤津鯉)
※大賞とのダブル受賞
今回の受賞作品は2026年4月以降に書籍化を予定しているので、続報を楽しみに待とう!
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