まだ暑い今年の夏は、背筋がひやりとする物語を。Web小説サイト「カクヨム」のサブスクサービス「カクヨムネクスト」では、特集ページ「カクヨムネクストの夏ホラー2025」を公開中です。70名以上の作家が参加するホラー競作も毎日更新されていて、読み応えたっぷりです。
今回は、異色のショートコラム形式の怪談小説『聖糞飛来怪談』を紹介します。
『聖糞飛来怪談』
the band apart(通称:バンアパ)のベース担当、原昌和による実話怪談集! 恐怖に笑いに狂いまくる、原昌和ワールド全開の「クソみたいな怖い話」がここに集結!
【著者紹介】原昌和(はら・まさかず)
1978年10月17日生まれ。ロックバンド「the band apart」のベーシストとして活躍するかたわら、怪談師としても活動し人気を博す。
これは、全て実体験に基づくリアルな体験談!
4人組ロックバンド「the band apart」のベーシストとして活躍する傍ら、YouTubeで怪談師としても人気を博す原昌和(はらまさかず)氏が満を持して世に放った、怪談小説『聖糞飛来怪談』。原氏が伝える怪談は、全て本人の周りで起きた実話に基づくリアルな体験談というから、背筋がより凍る。
ホラー小説は、作中に漂うあのジメっとした独特の雰囲気が恐怖を掻き立てるものだ。だが、原氏の怪談は特殊だ。クスっと笑える要素も詰め込んだカラっとした雰囲気の中で、ふいを突いて、恐怖が襲い掛かってくる。
例えるならば、陽キャな友人の底知れない闇を垣間見た時のような怖さだ。読者は身構えていない状態で予期も予測もできない恐怖を突然食らわされ、たじろいでしまう。
また、怪奇現象に対する斬新なアプローチも本作の魅力だ。特に印象的だったのは、失踪した父が生霊になり、自宅に現れていることに気づいた、ある男性の怪談だ。
その男性は、自宅で起きるようになったポルターガイストも怖がらず、「一番辛いのは本人なのかも…」と、一般的なホラー作品にはあまりない受け止め方をし、なんと生霊の父に友人を紹介する。
そうした斬新な霊との向き合い方に触れると、思わず笑ってしまうし、自分の中にある霊や怪奇現象の受け止め方も少し変わる。淡々と恐怖だけを綴っていない本作は、原氏にしか書けない唯一無二の怪談コラムなのだ。
なお、本作は1話で完結するコラム形式の怪談なので、隙間時間にもぴったり。笑いのセンスをフルに発揮した、爆笑必至な怪談コラムもあるので、普段ホラー作品を手に取らない方も、ぜひ原ワールドを楽しみ尽くしてほしい。
文・古川 諭香
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