【新作先読み感想文レビュー】
今回はファミ通文庫から8月30日に刊行される『小説 京佳お嬢様と奥田執事』です。みなさんの感想も聞かせてください!
お屋敷を抜け出す京佳お嬢様を「このじゃじゃ馬が!」と追いかける奥田執事ですが、お小言をいいながらも彼女を溺愛していて、そのツンデレっぷりに毎回ニヤニヤしてしまいます。結局、叱るのも愛情の裏返しなんですよね。昔、共働きの両親に代わって幼い弟の面倒をみていて、思わず口うるさくしてしまった時のことを思い出しました。
見た目は金髪に虎柄の服、長いネイルでギャル全開。それなのに、ふとした仕草や言葉から育ちの良さがにじみ出るんですよね。友人思いで正義感が強く、動物やお年寄りにも優しい。読み進めるほどに「こんなお嬢様の執事なら誇らしいな」と感じる瞬間があって、胸があたたかくなるんです。もし自分に娘がいたら、こんなふうに手を焼かされながらも愛しくて仕方ないのかもしれません。
対する奥田執事もただの堅物ではなく、守るためなら身体を張り、意外とワイルドで頼れる面もある。厳格に見えて心根は熱い人って本当に格好いい。自分も奥田執事を見習って大切な人を守れる大人でありたいと背筋が伸びました。
お嬢様がわがままを言えるのも、信頼があればこそ。奥田執事がお嬢様の成長を導く側かと思いきや、ときにお嬢様の言葉に執事が諭される場面もあり、お互いに良い影響を与え合っている関係も心を打たれます。お互いに大切に思っているけど、友人でも恋人でも家族でもない。まったく嫌味のない主従関係。ずっと二人でドタバタ賑やかに、笑いの絶えない毎日を過ごしてほしい──そう願いたくなる愛おしいコンビでした。
文・あいさきゆうじ
ざっくり言うとこんな作品
1)見た目はギャル全開のお嬢様と、堅物で真面目な執事という正反対の組み合わせが絶妙。怒ってもお嬢様を溺愛する奥田執事のツンデレぶりに注目。
2)髪を染めて派手なギャルファッションをしていても、隠しきれない上品さと高潔さ。厄介事に首を突っ込んでいくお嬢様の活躍が痛快。
3)お嬢様は執事を信頼しわがままを言い、執事はお嬢様に学ばされることもある。互いに成長しながら、騒がしくも楽しい日々が、とても微笑ましい。
主要キャラ紹介
京佳お嬢様
名門金子家の自由奔放なお嬢様。見た目は完全にギャル。一人で屋敷を出てどこかへ行ってしまう脱走癖がある。

奥田執事
京佳お嬢様に20年以上仕えている執事。いつも脱走するお嬢様に振り回されている苦労人。元ヤンキーで喧嘩早い。

- あいさきゆうじ
- コメディ・ギャグ
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NEW小説 京佳お嬢様と奥田執事 1「あのじゃじゃ馬~~!」今日も今日とて執事・奥田の叫びがこだまする。ショッピングモールでの買い物中に仕えている京佳お嬢様がいなくなってしまったのだ。名門金子家のご令嬢の身に何かあってはいけないと、心配の絶えない奥田の気持ちを知ってか知らずか、お嬢様は気ままに買い物を楽しんでいた。その姿を見、たまには自由を楽しまれてもいいかと、お嬢様から離れて見守ることにした奥田。しかしカメラを抱えた黒ずくめの男が二人の後を付いてきていて……もしやお嬢様を狙うストーカー!? お嬢様の楽しい日常を守るべく、執事・奥田の静かなる奮闘が始まった! ――この他、お嬢様が結婚情報誌をお読みになってる!? お嬢様が迷い犬を拾ってきた!? 自由なギャルお嬢様に振り回される執事の騒がしい日常を描いたノベライズ登場。発売日: 2025/08/29その他単行本