【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はMFブックスから8月25日に刊行される『異世界アジト1 辺境に秘密基地つくってみた』です。みなさんの感想も聞かせてください!
異世界ものの醍醐味と言えばやはり異世界に行った際にもらえる特殊能力! 前世の経験を活かした知識チート! あるいは最初から魅力的なヒロインが仲間ってのもいいよね! それで本作の主人公が手にしたチートな特典とは……何もなし。え? マジで? それどころか現地の言葉すらわからないの……ふーん、詰んでね?
ってなわけで、前世の記憶もあいまいなまま着の身着のままで異世界の荒野に放り出された主人公。命からがら辿りついた水場は巨大な危険生物だらけ……と難易度MAXなんだけど、この最悪な状況を第二の人生、すなわちボーナスのようなものと割り切り「ボナス」と名乗って、ここをアジトにしようとするんだからたくましい。

そしてもう一つのボーナスと言えるのが、厳しい環境での生活を助けてくれる仲間たち。トカゲのぴんくは手乗りサイズで可愛らしいのに強烈なレーザーを吐くし、小鬼のクロはやたら手先が器用で家事もテキパキこなす。どちらも人語は話せないけど表情豊かでいちいちリアクションが豊富でとっても可愛らしい。
かくして仲間の助けによってハードなサバイバル生活は一転して楽しいスローライフに。食事シーンでは素材の味を活かした料理がどれもとっても美味しそうだし、また現地のキャラバンと交易を行って、布団すらなかった環境を徐々に文明的にしていくのも面白い。最初はボディランゲージと片言な現地語でのコミュニケーションという異文化交流っぷりを見せていたのに、気がつけば街でチョコやコーヒーを売り出し、さらに新たな仲間を見つけるなど、しっかりとこの世界に馴染んでいく過程も丁寧で楽しめる。
たとえ絶望的な環境であっても、前向きな気持ちと大切な仲間がいれば楽園にだって変えられる。そんな暖かな気持ちにさせてくれる新鮮な異世界スローライフがここにある!
文・柿崎憲
ざっくり言うとこんな作品
1)異世界に来てしまった主人公ボナス。本人はいたって「普通」のヒトだが、強烈な火を噴く小さなトカゲに、家事から護衛まで色々こなす小鬼と、クセスゴな頼れる仲間がいっぱい!
2)荒れ果てた砂漠に、奇妙な生物に満ち溢れるオアシス……魔物が溢れるエキゾチックな異世界でのサバイバル生活が新鮮でめっちゃ楽しい!
3)とにかくトカゲのぴんくがかわいい! 勝手につまみ食いをしたり、服や鞄の中にこっそりもぐりこんだりと、ちょっぴり悪戯好きでリアクションがいちいち愛らしいぴんくに注目を!!
主要キャラ紹介
▼ボナス
普通の中年だったが転生して少し若々しくなった主人公。基本的に穏やかで忍耐強く、臆病な面もある常識人だが、時には唐突に馬鹿なことをしたり果敢なチャレンジも行う。

▼ぴんく
手乗りサイズのピンク色のトカゲ。蛇に食べられそうになったりするのに、ボナスのピンチには強烈な火炎放射も……!? 可愛さと得体の知れなさが同居するマスコット的存在。

▼クロ
物覚えが良く手先が器用な小鬼。当初は「ぎゃっぎゃ」と笑ういかにもなモンスターだったが、あることをきっかけに意外な成長を……!? 独特の感性を持ったお洒落好き。

▼シロ
鬼族の女性で、身長はツノ込み 200㎝以上。傭兵をしているところをボナスに雇われる。無口で険しい表情をしているが性格は非常に穏やかで、ボナスのことを気に入っている。

注目ポイント!
『とんでもスキルで異世界放浪メシ』の江口連先生から素敵な応援コメントをいただいています!

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異世界アジト 辺境に秘密基地つくってみた 01異世界に迷い込んだボナスは、気づくと夜明け前の荒野にポツンと座っていた。そこは、世界の最果て――蛇やジャコウウシといった巨大な生き物たちが闊歩する未開の地だった。
水場を求めて隠れたオアシスに辿り着いたボナスはこの絶好の隠れ家を「アジト」と名付け、少しずつ発展させていく。
最初にできた仲間は、意思表示する綺麗なピンク色のトカゲ「ぴんく」。小さいながらも強烈な光線で巨大な獣も難なく倒し、彼のお守り的存在になる。
次にできた仲間は小鬼の「クロ」。身体能力が高いうえに物覚えの良さと理解力があり、ボナスたちに寄り添う。
やがてボナスは街でチョコレートと珈琲の店を開き、時には身を護るため戦い、仲間を増やしていく。これは、ボナス一家の、やさしさあふれる冒険の物語。発売日: 2025/08/25MFブックス