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もう兄と比較されたくない! 努力の泥臭さにとても好感が持てるハーレムラブコメ×バトルファンタジー!

角川スニーカー文庫
角川スニーカー文庫
2025/01/30

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はスニーカー文庫から1月31日に刊行される『侯爵次男は家出する ~才能がないので全部捨てて冒険者になります~』(著者:犬鷲/イラスト:灯)です。みなさんの感想も聞かせてください!


身近なところに圧倒的な存在がいて、自分も頑張っているんだけれど、何も評価がされないというのは、どうしても辛いことです。どれだけ努力したとしても、「○○より頑張ってないでしょ」と言われてしまえば、もう心は折れてしまいます。そんな経験、したことがある人は多いのではないでしょうか。かくいう自分も(本作の主人公のように兄がいるというわけではないですが)、心が折れたor折れかけた経験があります。もう無理だな〜となると、一気に感情がドライになって、別の方向へシフトしていくのです。

侯爵次男は家出する

では、その別の方向とは何なのか。元々やりたかったこと、他にしたかったこと……。それが本作の主人公・ベルクにおいては家の名を捨てた冒険者稼業だったはず。兄と比較されず、自分自身の力を信用してくれる人たちのもとで、直向きに依頼をこなしていくのでした。その泥臭さにとても好感が持てる……! と思えば、ヒロイン・アリアが登場。彼女も皇女だったけど身分を捨ててきた、なるほど。冒険に同行する、なるほど……と読み進めていくと……え、ベッドシーン。朝チュン。ベルクさん、そっちもすごいのか……!

と、中盤からはハーレムものの様相も成しつつ、物語が進行していくところも本作の面白さです。例えばレアドロップアイテムだったはずのルクスディーネもベルクを求め始めるし、終いにはアリアの姉妹まで……!? でも、こんなに活躍をしているベルクならいいのでしょうか。いち読者としてはもうベルクに憧れるだけですけれども。こんなに強くなりたいし、こんな夢のような生活を送りたいよな!!!!!

もうこのまま、ベルクはどこまでハーレムを築けるのかも気になるところです。続巻が出て、アリアの目標が達成できる頃にはどうなるのか。そしてその結果を知ったバドルはどう頭を抱えるのか……。続きを読む日が楽しみでならない、ハーレムラブコメ×バトルファンタジーなのでした。

文:太田祥暉

ざっくり言うとこんな作品

1)故郷にいた時代はとてもデキる兄と比べられて評価されていなかった主人公・ベルクが、家出をして環境を変えた結果、大成果を上げ続けていく爽快感!

2)(こちらもとある目的のために家出してきた)帝国皇女に力を認められたところから、なんとベルクの周りにはいつも女の子が……!? キャッキャウフフなハーレム関係!

3)魔物から生まれる伝説級の武器・レアドロップを華麗に使いこなすバトルシーンが、かっこよくてたまらない……!

主要キャラ紹介

侯爵次男は家出する

ベルク
侯爵次男として生まれたものの、境遇に絶望して家出。冒険者として生活中。

侯爵次男は家出する

アリア
友人を救うため、皇女の身分を捨てて冒険に出た少女。ベルクに好意を抱いている。

バドル
弟であるベルクの苦悩を理解してあげられなかったと悟った、王国のキーマン。

  • バトル
  • ファンタジー
  • ラブコメ
  • 太田祥暉
  • 読書感想文レビュー

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    神童の兄と比べられ誰からも認められない日々に嫌気がさし家を飛び出した侯爵家次男。ベルクと仮名を名乗り、気ままな冒険者生活を楽しむ中、伝説級の魔物武器であるレアドロップを手に入れたことで、彼を取り巻く環境はたちまち一変する!
    「やっと見つけた! ねえ、貴方の武器を見せてくれない?」
    ベルクを追い求めてきた帝国の第三皇女アリアとの出会いをきっかけに、皇帝に能力を認められた彼は帝国称号騎士の座を与えられる。
    やがてその名前と実力は大陸中に轟き、彼を冷遇してきた人間も手の平を返すほどの一流冒険者へと成長し――!?
    犬鷲 (著者) / 灯 (イラスト)
    発売日: 2025/01/31
    • ファンタジー
    • 主人公最強
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