この結婚、命がけ! 敵国の侯爵に嫁ぐも、夫に殺されるという予言に振り回され......。死亡フラグを回避するため、天然ヒロインの健気でかわいいメロメロ策略をご覧あれ!

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は角川ビーンズ文庫から8月1日に刊行される『戦利品令嬢シェリルは自分を殺す夫を籠絡したい』です。みなさんの感想も聞かせてください!
ヒロインのシェリルは、読んだ文字を異空間にある図書館に保存できる特殊能力を持っています。ざっくり言うと、本から得た膨大な情報が頭の中にあるようなもの。まず「この能力、私もほしい!」と切実に思いました。難しい文章を記憶する必要がないなんて最高ですから。けれどシェリルの場合、知識豊富な才女というわけではなく、天然ボケ&ポンコツ気味……。能力を駆使して夫に色仕掛けを試みるものの、まったくうまくいきません。でもとにかく健気でかわいいんです。計算していない天然キャラって最強。「こういう子が一番モテるんだよな」と感心しながら読みました。

一方、彼女の奇抜な行動を面白がりながら、やや意地悪にあしらうルークも魅惑的なキャラクターです。冷徹な権力者に見えて、愛を持って国に尽くす有能な戦士でもある。そんなキャラに萌えないはずがなく、彼の一挙手一投足にシェリル同様ドギマギしてしまった私です。とくに「いい子だから、他の男にこんなことしちゃダメだよ?」という台詞にはハートを射抜かれました。シェリルの反応にもキュンとします。
トキメキ全開の溺愛ものというだけでなく、国家間の陰謀が渦巻くサスペンス小説や、シェリルとルークを裏方として賢く支える使用人のサシャと側近のエリックを交えた冒険小説のような一面もあり、読み応え抜群です。普段、そういったジャンルの小説を好んで読んでいるという方にもぜひおすすめしたい1冊です。
文:高倉優子
ざっくり言うとこんな作品
1)ちょっとポンコツ? な天然ヒロインと、意地悪な自分を殺すであろうヒーローとのラブコメ!
2)ヒロインが読んだ文字を異空間にある図書館に保存できる特殊能力持ち! 戦争回避のため、ヒロインの特殊能力が大活躍!
3)冷静沈着に主人公を支える使用人&側近のキャラも魅力的! 4人の冒険&友情物語としても楽しめる。
主要キャラ紹介

左)シェリル・ロレンツ
エルヴィシア王国国王の姪。人質としてルークに嫁ぐ。トリニアム教の巫女で『無限書庫』の能力を持つ。
右)ルーク・ヴァレンティノ
オルテガルド帝国の侯爵で、シェリルの夫。再び戦争が起きたらシェリルのことを殺すつもり……?

サシャ・アルサン
シェリル専属の使用人。シェリルが5歳、サシャが7歳のときから姉妹のように一緒に過ごしてきた仲。

エリック・ハルスタン
ルークの側近。物おじせず、ルークに進言できる優秀な人物。
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