【新作先読み感想文レビュー】
今回はファミ通文庫から7月30日に刊行される『7 Knights To Die 』です。みなさんの感想も聞かせてください!
〇番勝負という完成された構成に群像劇とくれば、期待感が高まるほかありません! 此度の決闘裁判を申し込んだ七人の騎士たちは誇りを持ち、技に自信のある者たちばかり。ラノベの登場人物にしては年齢層高めな印象なんですが、それゆえに出てくる凄みやかっこよさが深くて、沼に片足どころか両足突っ込んでしまうように、引き込まれてしまいました……!
人生をそれぞれ「ゲーム」「冒険」と捉える者同士の対比や、上級剣闘士としての熱い対戦。派手な必殺技はないものの、剣戟の一つひとつが目に浮かぶようで、一撃の緊迫感が生々しく、たまりません! 剣で切られると痛いし、血も出る。ええ、普段、能力者同士のバトルを読み慣れているからこそ、本作で剣一振りの重さに気付かされます。そして、その一振りにはこれまでの鍛錬や経験がすべて乗っているということにも。人生を一瞬に込めた男たちの戦いに、思わず息をするのも忘れて読みふけってしまいました。
何事も極めれば達人ともなりますが、ただ、武芸に打ち込むだけが鍛錬ではありません。そこに至るまでの思いや人との交流から生まれる影響までもが、その人の人生を形作り、すなわち強烈な一撃となる。そんな重みをひしひしと感じました。
現代においてもまた同じく、人との関わり合いや経験、そしてこうして本を読んで、彼らと邂逅することも、また人生の一かけらとなるのでしょう。
誇りや経験そして人情は当たり前に尊いもの。しかし、日常を過ごす中で、どこかおざなりになってしまっているものです。もっと彼らのように、日々を大切に生きていきたいと、改めて思わせてもらいました。彼ら全員の騎士として生きた人生を、これでもかと堪能できる贅沢な一冊です!
文・波樹 葉音(なみき はのん)

ざっくり言うとこんな作品
1)無辜(むこ)の令嬢が婚約破棄! 彼女の名誉を守るため、地位は低くとも歴戦の騎士たちが集い、誇りを懸けた熱い戦いを繰り広げる!
2)敵・味方の因縁が絡み合う群像劇から目が離せない! 互いの生き様がぶつかり合う決闘シーンに引き込まれる!
3)ある者は誇りを、ある者は恩赦を、そしてある者は平穏を求めて戦いに臨む。騎士たちだけではなく、決闘裁判を取り巻く情勢や思惑にも注目。
主要キャラ紹介
イザベラ
婚約破棄と冤罪に晒される伯爵令嬢。毅然とした気品を備える才女。

ドミニク
誇り高き歴戦の騎士。盟友の娘を守るべく決闘裁判に挑む忠義の士。

アーデルベルト
傲慢な第二王子。王族の威を借り婚約者を陥れる冷酷な野心家。

- バトル
- ファンタジー
- 波樹葉音
- 読書感想文レビュー